もう二度と戻らないこの時を 大切に生きようと思わせてしまうような… 美しい音楽と驚きの映像にひたすら身を任せる至福の2時間。 兄妹達が身を寄せ合い暮らす、貧しく可愛いアンバランスな家。 全てが計算ずくのアニメ世界だから、インテリア一つ一つに彼らの精一杯の愛が詰まっていることが 今更わかって切なさに泣く。 そこここに魅力的に散りばめられた恐ろしい記号の意味が明かされる後編に、新たに加えられたメッセージが込められていそうで、早く観たい。
さいとうちほ(漫画家『少女革命ウテナ』)
『今もって新しく、今もって手に余る。』 美術、脚本、キャラクター。 映像にちりばめられた多くの比喩、暗示、啓示。 そのすべてにワクワクした日が戻ってきました。 これは再構成された総集編にして、待ち受ける『更新』に備える為の戦闘準備。 いまも蠍の火を忘れられない貴方。 いまは運命の電車を知らない貴方。 経験者にも未体験者にも等しく、この乗車券が届きますよう。 運命は外れ、停まり、それでも廻り続けていく。
奈須きのこ(作家)
かわいい女の子男の子というかわいいファンタジーに包まれた心抉る残酷?物語の序章というか。 ああそうなんだ、ああそれはダメなんだ、ああそうだったのか~という怒涛の流れ…。 とにかく前編を観たら後編を観ざるを得ないですね!
中村明日美子(漫画家『ノケモノと花嫁』)
基本総集編だし…とのんびり鈍行気分だったのに、 いざ乗ったら怒涛の特急列車でした。 知っているはずの言葉、音楽、風景なども、予想以上に充実した 完全新作パートと同等の驚きや感動があり、 目が離せないままいつの間にか折り返し地点に。 後半が待ちきれません…! また聖地巡礼もしたくなりました。 あの場所やあの場所で、あのひとたちに会えそうな。
柴田五十鈴(漫画家『輪るピングドラム』コミカライズ)
10年以上前に出会ったピンドラの世界と、キャラクターたちにまた出会えたことが素直に嬉しい。 物語自体はテレビシリーズを新解釈で再構成したような形で、ハイテンポながら初めての人でもするっと入っていけるように思う。独特の幻想的な演出は幾原監督の真骨頂。劇場用に作られた音響の迫力も相まって、より深い迷宮に入り込んでしまうような没入感がある。 世界に弾かれ何者にもなれなかった少年たちが、今度こそきっと何者かになれるのだと信じて、彼らの旅路を固唾を飲んで見守っていた。
宇垣美里(フリーアナウンサー)
幾原さんの演出はもちろん、星野リリィさんの絵も、やくしまるえつこさんの曲もずーっと大好きなので、私の大好きがこれでもかと詰まっている大好きなピンドラを劇場で観れるなんて、とっても幸せでした! いつだって幾原さんの作品は、子どもの頃にアニメを観ていたように、何が起こるのか想像がつかない、ワクワクドキドキ、新しい気持ちにさせてくれます。今作もそうです。ただの総集編にならない所が、さすがです! 新しく登場した姿の桃果も、プリンチュペンギンも何ともキャッチーで可愛くて… 本編の軸はもちろんですが、更に別の軸も展開されることで、また新しい視点でピンドラの世界を楽しむことができました。 ピンドラってただ可愛い素敵アニメじゃなくって、怖さも感じるんです。でもそれがたまらないんです。良いトラウマが存在するアニメなんです。 早く後編を観て、どうやってあの物語が再構築されるのか、知りたいです。 そして、たくさんの方に観てほしい。みんなに幸せになって欲しい!
山本美月(女優)
「輪るピングドラム」10周年おめでとうございます! TVアニメから時を経て、映画で再びこの物語に触れられる事、一ファンとして、とても楽しみにしていました。 劇場版の最初から映像、音楽が美しく幻想的。そして、登場人物みんながカッコ良く、ペンギンがとっても可愛い!!語りきれませんが、とにかく必見です! 作品を愛している人は勿論、初めて見る人も、この少し不思議な世界観に引き込まれずにはいられない。想像を掻き立てられる、そんな魅力溢れる作品だと思います。見終わってすぐに後編が待ち遠しくなりました。 皆さん是非、映画館でご覧ください。
七海ひろき(俳優・声優・歌手)
親とはいえ…他人の罪と罰に呪われた子供達に救いはないのか。 罪を受け入れ、愛を認め、世界を愛した先でどうか解放されて…と願ってしまうのは身勝手なのか。 この運命が苦しくても乗りこなして欲しい、希望をみたい…懇願しながら行く末を見守りたいと思います。
相沢梨紗(でんぱ組.inc)
この映画は、テレビシリーズの輪るピングドラムを見ていない方こそ見るべきです! どこが魅力かって?当然陽毬!可愛い!マジで!最高! ……ちょっとテンション上がり過ぎましたが、内容も洗練された世界観と息もつかせぬストーリーで息をつく暇もありません。 家族とは、愛とは、運命とは。めちゃくちゃ考えさせてくれます。 きっと何者にもなれないただのオタク芸人が告げる! あなたの2時間をください。『ピングドラムを知らなかった運命』を『ピングドラムを知って良かった運命』に乗り換えましょう!
天津・向清太朗(お笑いタレント)
バキュ バキュ バキュー って事でプリンチュペンギン最高ですね。 我が家には割と大きめなペンギンのぬいぐるみ が1.2.3とおりますがプリンチュのぬいぐるみもそこに加えたいです。本気。 陽毬ちゃんのおでこが光る時の一昔前のロボットアニメのようなSE、いつ観ても吹き出しちゃいます。あそこ好きなんですよね 映画はdear futureの5.1サラウンド対応のオーディオを新たに作成したのでテレビでのものとはミックスバランスが違うんですよ。歌がグッと大きくなっております。 音響監督さんとの音響の確認作業の際に初めて劇中で使われたのを観て、うわーここで来たかっ!うわー と歓喜の汗をかきましたね… 改めて素晴らしい作品に参加出来てとても 光栄です。後半も楽しみです
NARASAKI(COALTAR OF THE DEEPERS)
運命の至る場所へと向かうあの列車が、 ふたたび運行をはじめました。 あのときから更に時が流れて。 すっかり大人になってしまったわたしたちは たぶん何者にもなれなかった、 ピクトグラムのようなモブキャラなのでしょう。 自分の物語を持たない者の強みで、数多の作品を味わって、 残酷な運命で彩られたイビツな愛や友情の顛末にも、 それなりの耐性がついています。 でも、それでも、この列車に乗らないことには 味わえない甘くて苦い毒がある…… この毒をひとくち含んで、 変わってしまう自分を体感してほしいですね。
生田美和(ゲームデザイナー&シナリオライター)
「きっと何者にもなれないお前たちに告げる。」 その一言で、ボクは魔法にかかってしまった。 何よりも美しかった。 何よりも情感あふれていた。 何よりも圧倒的だった。 それからボクはこの作品に熱狂し、羨望し、嫉妬し続けてきた。 そして10年… その間、何度も何度も見返していたはずなのに、再構築(RE:cycle)されたピングドラムは、懐かしさなんかよりも、今でもやっぱり新しかった。 その絵が、その言葉が、その音が、またボクに魔法をかける。 同じ作り手の端くれとして、ボクは『輪るピングドラム』を前に、途方に暮れてしまう。 けど、それはボクが何者にもなれない存在に戻れる時間。 悔しいけど、いつまでもこの魔法にかかっていたい。
小高和剛(トゥーキョーゲームス代表・ゲームクリエイター『ダンガンロンパ』シリーズ)
10年越しのあいつの秘密の告白を見てきた!!!!! 丁寧な再構成と贅沢な新規パートで はじめから明確に冠葉の視点で追えるとどうなるでしょう。 りんごを分けることしかできない 不器用に身を焦がす自己犠牲の終着駅が もっと鮮明に見えてしまうんです。やめたげて!!! でも今度の彼らはきっと何者かになれるんだと信じて後編を待つ。 めちゃめちゃ面白かったです!!! そんで今からTV版をもっかい見ます。
ワダアルコ(イラストレーター)
輪るピングドラムを観ていたときは私がイラストレーターとして生きていこうと決心した頃でした。 当時の自分と同年代だった主人公達が愛のために戦う日々を、感銘を受けた映像を、美しくてたまらなかったアニメを大人になってまた新しく観られて嬉しいです。 ピングドラムを初めて観たあの頃をもう一度、そして新たなその先を。
望月けい(イラストレーター)
1995年、2011年、そして2022年。 僕らはずっと運命の列車に乗り続けている。 どうすれば運命に立ち向かうことができるのか。 その問いかけがあるかぎり、『輪るピングドラム』は“今”の作品であり続けるのだ。
藤津亮太(アニメ評論家)
幾原作品は時間差で突然「わかる」ことがある。 劇場版は、TVシリーズを見ていない人にこそ見てほしい。 今があなたの人生とピングドラムが交差するタイミングだ。 劇場版前編を見終わってまず思ったのが「明日にでも後編を見たい!」。 息をのみながら2時間を過ごし、エンディングでぶわーっと幸福感に包まれる――そんな感覚をもっと多くの人に体験してほしい。 この物語はきっと、まだ誰も見たことのないところへとたどり着く。
青柳美帆子(ライター)
昔観た作品は、その時の感情や記憶と結び付けて覚えてしまいがちで、 それは時に作品の本質を離れ、自分勝手にわがままに心の引き出しに収納してしまう。 しかし回りまわって、また私たちのもとにやってきたこの列車は、 同じ駅に停車するけれども、まったく違う風景を見せてくれる。 しっかりとこの目に焼き付けたはずなのに、なぜか新たな発見がある。 そこには自分の感情なんて介在しない、作品そのものがペンギンとともにある。 そんな作品だって10年前からわかっていたさ、と賢ら顔で言いたくなるけど、 10年前でも、なんなら1年前でも何もわかっていなかった。 そんな「輪るピングドラム」の劇場版。 後編で降り立つ駅には、いったい何が待っているのだろう。
鳩岡桃子(KADOKAWAニュータイプ編集部)
まさか2022年の今、もう一度新しいかたちで彼らに会うことができるなんて思わなかった。 まわり続ける輪のうえで、「きっと何者にもなれない」世界が11年越しに「きっと何者かになれる」世界に変わる。ふたたび重なった運命の歯車は、この先どんな列車を走らせるのか。 幾原監督が今この時代に描く『ピングドラム』を、小さくて壮大な家族の物語を、その終着駅までしっかり見届けたい。
山下 茜(CUT編集部)
もう二度と戻らないこの時を 大切に生きようと思わせてしまうような…
美しい音楽と驚きの映像にひたすら身を任せる至福の2時間。
兄妹達が身を寄せ合い暮らす、貧しく可愛いアンバランスな家。
全てが計算ずくのアニメ世界だから、インテリア一つ一つに彼らの精一杯の愛が詰まっていることが 今更わかって切なさに泣く。
そこここに魅力的に散りばめられた恐ろしい記号の意味が明かされる後編に、新たに加えられたメッセージが込められていそうで、早く観たい。
さいとうちほ(漫画家『少女革命ウテナ』)
『今もって新しく、今もって手に余る。』
美術、脚本、キャラクター。
映像にちりばめられた多くの比喩、暗示、啓示。
そのすべてにワクワクした日が戻ってきました。
これは再構成された総集編にして、待ち受ける『更新』に備える為の戦闘準備。
いまも蠍の火を忘れられない貴方。
いまは運命の電車を知らない貴方。
経験者にも未体験者にも等しく、この乗車券が届きますよう。
運命は外れ、停まり、それでも廻り続けていく。
奈須きのこ(作家)
かわいい女の子男の子というかわいいファンタジーに包まれた心抉る残酷?物語の序章というか。
ああそうなんだ、ああそれはダメなんだ、ああそうだったのか~という怒涛の流れ…。
とにかく前編を観たら後編を観ざるを得ないですね!
中村明日美子(漫画家『ノケモノと花嫁』)
基本総集編だし…とのんびり鈍行気分だったのに、
いざ乗ったら怒涛の特急列車でした。
知っているはずの言葉、音楽、風景なども、予想以上に充実した
完全新作パートと同等の驚きや感動があり、
目が離せないままいつの間にか折り返し地点に。
後半が待ちきれません…!
また聖地巡礼もしたくなりました。
あの場所やあの場所で、あのひとたちに会えそうな。
柴田五十鈴(漫画家『輪るピングドラム』コミカライズ)
10年以上前に出会ったピンドラの世界と、キャラクターたちにまた出会えたことが素直に嬉しい。
物語自体はテレビシリーズを新解釈で再構成したような形で、ハイテンポながら初めての人でもするっと入っていけるように思う。独特の幻想的な演出は幾原監督の真骨頂。劇場用に作られた音響の迫力も相まって、より深い迷宮に入り込んでしまうような没入感がある。
世界に弾かれ何者にもなれなかった少年たちが、今度こそきっと何者かになれるのだと信じて、彼らの旅路を固唾を飲んで見守っていた。
宇垣美里(フリーアナウンサー)
幾原さんの演出はもちろん、星野リリィさんの絵も、やくしまるえつこさんの曲もずーっと大好きなので、私の大好きがこれでもかと詰まっている大好きなピンドラを劇場で観れるなんて、とっても幸せでした!
いつだって幾原さんの作品は、子どもの頃にアニメを観ていたように、何が起こるのか想像がつかない、ワクワクドキドキ、新しい気持ちにさせてくれます。今作もそうです。ただの総集編にならない所が、さすがです!
新しく登場した姿の桃果も、プリンチュペンギンも何ともキャッチーで可愛くて…
本編の軸はもちろんですが、更に別の軸も展開されることで、また新しい視点でピンドラの世界を楽しむことができました。
ピンドラってただ可愛い素敵アニメじゃなくって、怖さも感じるんです。でもそれがたまらないんです。良いトラウマが存在するアニメなんです。
早く後編を観て、どうやってあの物語が再構築されるのか、知りたいです。
そして、たくさんの方に観てほしい。みんなに幸せになって欲しい!
山本美月(女優)
「輪るピングドラム」10周年おめでとうございます!
TVアニメから時を経て、映画で再びこの物語に触れられる事、一ファンとして、とても楽しみにしていました。
劇場版の最初から映像、音楽が美しく幻想的。そして、登場人物みんながカッコ良く、ペンギンがとっても可愛い!!語りきれませんが、とにかく必見です!
作品を愛している人は勿論、初めて見る人も、この少し不思議な世界観に引き込まれずにはいられない。想像を掻き立てられる、そんな魅力溢れる作品だと思います。見終わってすぐに後編が待ち遠しくなりました。
皆さん是非、映画館でご覧ください。
七海ひろき(俳優・声優・歌手)
親とはいえ…他人の罪と罰に呪われた子供達に救いはないのか。
罪を受け入れ、愛を認め、世界を愛した先でどうか解放されて…と願ってしまうのは身勝手なのか。
この運命が苦しくても乗りこなして欲しい、希望をみたい…懇願しながら行く末を見守りたいと思います。
相沢梨紗(でんぱ組.inc)
この映画は、テレビシリーズの輪るピングドラムを見ていない方こそ見るべきです!
どこが魅力かって?当然陽毬!可愛い!マジで!最高!
……ちょっとテンション上がり過ぎましたが、内容も洗練された世界観と息もつかせぬストーリーで息をつく暇もありません。
家族とは、愛とは、運命とは。めちゃくちゃ考えさせてくれます。
きっと何者にもなれないただのオタク芸人が告げる!
あなたの2時間をください。『ピングドラムを知らなかった運命』を『ピングドラムを知って良かった運命』に乗り換えましょう!
天津・向清太朗(お笑いタレント)
バキュ バキュ バキュー って事でプリンチュペンギン最高ですね。
我が家には割と大きめなペンギンのぬいぐるみ
が1.2.3とおりますがプリンチュのぬいぐるみもそこに加えたいです。本気。
陽毬ちゃんのおでこが光る時の一昔前のロボットアニメのようなSE、いつ観ても吹き出しちゃいます。あそこ好きなんですよね
映画はdear futureの5.1サラウンド対応のオーディオを新たに作成したのでテレビでのものとはミックスバランスが違うんですよ。歌がグッと大きくなっております。
音響監督さんとの音響の確認作業の際に初めて劇中で使われたのを観て、うわーここで来たかっ!うわー と歓喜の汗をかきましたね…
改めて素晴らしい作品に参加出来てとても
光栄です。後半も楽しみです
NARASAKI(COALTAR OF THE DEEPERS)
運命の至る場所へと向かうあの列車が、
ふたたび運行をはじめました。
あのときから更に時が流れて。
すっかり大人になってしまったわたしたちは
たぶん何者にもなれなかった、
ピクトグラムのようなモブキャラなのでしょう。
自分の物語を持たない者の強みで、数多の作品を味わって、
残酷な運命で彩られたイビツな愛や友情の顛末にも、
それなりの耐性がついています。
でも、それでも、この列車に乗らないことには
味わえない甘くて苦い毒がある……
この毒をひとくち含んで、
変わってしまう自分を体感してほしいですね。
生田美和(ゲームデザイナー&シナリオライター)
「きっと何者にもなれないお前たちに告げる。」
その一言で、ボクは魔法にかかってしまった。
何よりも美しかった。
何よりも情感あふれていた。
何よりも圧倒的だった。
それからボクはこの作品に熱狂し、羨望し、嫉妬し続けてきた。
そして10年…
その間、何度も何度も見返していたはずなのに、再構築(RE:cycle)されたピングドラムは、懐かしさなんかよりも、今でもやっぱり新しかった。
その絵が、その言葉が、その音が、またボクに魔法をかける。
同じ作り手の端くれとして、ボクは『輪るピングドラム』を前に、途方に暮れてしまう。
けど、それはボクが何者にもなれない存在に戻れる時間。
悔しいけど、いつまでもこの魔法にかかっていたい。
小高和剛(トゥーキョーゲームス代表・ゲームクリエイター『ダンガンロンパ』シリーズ)
10年越しのあいつの秘密の告白を見てきた!!!!!
丁寧な再構成と贅沢な新規パートで
はじめから明確に冠葉の視点で追えるとどうなるでしょう。
りんごを分けることしかできない
不器用に身を焦がす自己犠牲の終着駅が
もっと鮮明に見えてしまうんです。やめたげて!!!
でも今度の彼らはきっと何者かになれるんだと信じて後編を待つ。
めちゃめちゃ面白かったです!!!
そんで今からTV版をもっかい見ます。
ワダアルコ(イラストレーター)
輪るピングドラムを観ていたときは私がイラストレーターとして生きていこうと決心した頃でした。
当時の自分と同年代だった主人公達が愛のために戦う日々を、感銘を受けた映像を、美しくてたまらなかったアニメを大人になってまた新しく観られて嬉しいです。
ピングドラムを初めて観たあの頃をもう一度、そして新たなその先を。
望月けい(イラストレーター)
1995年、2011年、そして2022年。
僕らはずっと運命の列車に乗り続けている。
どうすれば運命に立ち向かうことができるのか。
その問いかけがあるかぎり、『輪るピングドラム』は“今”の作品であり続けるのだ。
藤津亮太(アニメ評論家)
幾原作品は時間差で突然「わかる」ことがある。
劇場版は、TVシリーズを見ていない人にこそ見てほしい。
今があなたの人生とピングドラムが交差するタイミングだ。
劇場版前編を見終わってまず思ったのが「明日にでも後編を見たい!」。
息をのみながら2時間を過ごし、エンディングでぶわーっと幸福感に包まれる――そんな感覚をもっと多くの人に体験してほしい。
この物語はきっと、まだ誰も見たことのないところへとたどり着く。
青柳美帆子(ライター)
昔観た作品は、その時の感情や記憶と結び付けて覚えてしまいがちで、
それは時に作品の本質を離れ、自分勝手にわがままに心の引き出しに収納してしまう。
しかし回りまわって、また私たちのもとにやってきたこの列車は、
同じ駅に停車するけれども、まったく違う風景を見せてくれる。
しっかりとこの目に焼き付けたはずなのに、なぜか新たな発見がある。
そこには自分の感情なんて介在しない、作品そのものがペンギンとともにある。
そんな作品だって10年前からわかっていたさ、と賢ら顔で言いたくなるけど、
10年前でも、なんなら1年前でも何もわかっていなかった。
そんな「輪るピングドラム」の劇場版。
後編で降り立つ駅には、いったい何が待っているのだろう。
鳩岡桃子(KADOKAWAニュータイプ編集部)
まさか2022年の今、もう一度新しいかたちで彼らに会うことができるなんて思わなかった。
まわり続ける輪のうえで、「きっと何者にもなれない」世界が11年越しに「きっと何者かになれる」世界に変わる。ふたたび重なった運命の歯車は、この先どんな列車を走らせるのか。
幾原監督が今この時代に描く『ピングドラム』を、小さくて壮大な家族の物語を、その終着駅までしっかり見届けたい。
山下 茜(CUT編集部)