劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』

SPECIAL

「RE:cycle of the PENGUINDRUM[前編]君の列車は生存戦略」
大阪舞台挨拶オフィシャルレポート

5月21日(土)、大阪・なんばパークスシネマにて劇場版「RE:cycle of the PENGUINDRUM[前編]君の列車は生存戦略」舞台挨拶が開催されました。
劇場公開後初となる大阪での舞台挨拶で、幾原邦彦監督と、TVシリーズからタッグを組む池田慎一プロデューサーが登壇。地元ならではのトークを織り交ぜつつ、アットホームな雰囲気で行われたイベントの模様をお届けします。

上映後の舞台に現れた幾原監督は、この日も10周年プロジェクトTシャツを着て登場。大阪育ちという監督は「馴染みの場所」と語り、まずは大阪での想い出トークに。『ピングドラム』では、TV放送時の2012年に開催したイベント(渡瀬眞悧役の小泉 豊さんも出演)で大阪に訪れたという話もありつつ、10代を過ごした当時、天王寺駅の映画館でよく映画鑑賞をしたことや「大阪名物くいだおれ」でご飯を食べるのが好きだったことも楽しそうに話していた。

お待ちかねの劇場版についてのトークでは、「来てくれた方に『映画』を観たという充実感を感じてほしいと思った」と制作過程を振り返りながら、クラウドファンディングの大きな協力があったことで劇場版前後編の制作を踏み切るに至ったことを明かし、改めて感謝した。また、TVシリーズを映画2本の尺に落とし込む”編集”作業には、約1年をかけて取り組んだとのこと。TVシリーズのストーリーを知らない人にも分かりやすくすることを意識し、結果的に”キャラクターの心情”を中心にカットをつなぐという方法に至ったという。さらに、幾原監督が劇場版で特にこだわったという”音楽”について、(当初はプロデューサーも止めようとしたほど)新たな劇伴が多数制作され、既存曲も劇場用に5.1chサラウンドミックスしており「映画館でないと体験できない音」であると語った。

そして、7月22日(金)に公開を控える[後編]に関して監督は、TVシリーズを知っている人にも驚きを与えたいという思いから、「劇場版のクライマックスでは、幼い高倉兄弟が何を見つけるのか、どこに至るのかに注目してほしい」と述べ、客席からは[後編]の展開について期待感が高まる様子がひしひしと感じられた。

最後の挨拶では、「後編の公開に向けてスタッフ一丸となって頑張っています。引き続き応援よろしくお願いします。前編も一回では分からないディテールも沢山あるのでぜひ何度も観てほしい」とコメント。そして、実は[前編]本編内には、監督と池田プロデューサーがアフレコをしたシーンがあるというプチ情報も。細かいところまで遊び心を忘れない仕掛けに驚きの声も上がりつつ、暖かい拍手でイベントは幕を閉じた。